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出口教授の紹介

このページでは、出口弘教授について紹介致します。


紹介

ミッション:「エージェントベース社会システム科学ABSSSの確立」

社会のマクロ機能要件の充足とエージェントからのボトムアップアプローチを併せた、 社会経済システム論の新しいパラダイムを国内外の研究者と連携し、 理論・シミュレーション・実証調査・ゲーミング等を通じて展開する。 具体的には計算組織論・人工市場/経済/社会・大学間連携のU-Martプロジェクト・国民経済計算の再構成・市場や経済の制度設計・ 中小企業集積上の新産業創成・社会システム・ゲーミングシミュレーション等の理論研究とモデル開発を行っている。 SOARS(Spot Oriented Agent Role Simulator)というエージェントベースシミュレーションのための新言語を開発しその応用と普及を進めている。

研究分野

  • エージェントベース社会システム科学
  • 社会シミュレーション・主体を含む複雑系
  • 進化経済学
  • ゲーミングシミュレーション

略歴

学歴

  • 昭和46年4月1日  私立麻布高等学校入学
  • 昭和50年4月1日  東京工業大学理学部入学
  • 昭和56年4月1日  東京工業大学総合理工学研究科システム科学修士課程入学
  • 昭和61年12月31日 東京工業大学総合理工学研究科システム科学博士課程修了 理学博士

職歴
  • 昭和62年4月1日  福島大学経済学部助手
  • 昭和62年10月1日  福島大学行政社会学部助手
  • 昭和64年4月1日  国際大学松下図書情報センター助教授
  • 平成3年7月10日 国際大学グローバルコミュニケーションセン助教授&専任研究員
  • 平成7年4月1日  中央大学商学部助教授
  • 平成9年4月1日ー平成13年9月30日 京都大学経済学部助教授
  • 平成13年10月1日東京工業大学総合理工学研究科    知能システム科学専攻 教授として 現在に至る

学位
  • 昭和61年12月 理学博士 東京工業大学総合理工学研究科
  • 平成13年 9月 経済学博士 京都大学経済学研究科

文理融合型の研究活動について

出口の研究分野は、主体を含む複雑系、社会シミュレーション、エージェントベースモデリング、進化経済学等学際分野であり、 徹底した抽象と徹底した現象の両面から対象に文理融合型の学問にアプローチしてきた。 大学院時代には、経済交換を公理的に特徴付ける研究を行い、 簿記の抽象構造を交換代数として公理的に表現することに成功している。 これは現在まで続くボトムアップな経済現象のABMによる研究の重要な基礎となっている。 またこの交換代数は、現在内閣府の経済社会総合研究所と、 東工大のエージェントベース社会システム科学研究センターとのコンソーシアムで、 それに基づいた国民経済計算の再構築の設計に用いられている。

研究の主題は、首尾一貫して主体を含む複雑系にあり、東京工業大学で理学博士(1986年) 取得後は、1990年代に招じたエージェントベース社会システム科学の世界的な形成の流れに先駆けるる形で、 国内でポリエージェントシステムの研究プログラムをCO副代表の木嶋と共に主導してきた。 また学際研究プログラムとして、U-mart という人工市場の日本のプロジェクトを国内の研究者グループで立ち上げてきた。 1994年には、ポリエージェントで文理融合型の社会科学を形成することを目的とする、 『シリーズ社会科学のフロンティア』を日科技連出版から、木嶋、出口等の監修で刊行した。 これは世界的にこの種の刊行物として最も早いものの一つである。 1990年代の研究成果は、京都大学経済学研究科に在職中に、著書『複雑系としての経済学』日科技連出版、 2000としてまとめられ、京都大学から論文博士(経済学)(京都大学, 2001年)を取得している。 その後の成果も含めて、英文の著書、 Economics as an Agent Based Complex System, Springer-Verlag, 2004年に刊行されている。

2004年からは、21世紀COEプログラム、「エージェントベース社会システム科学の創出」の代表として、 文理融合型の新しい学問領域である、エージェントベース社会システム科学の創出につとめてきた。   エージェントベース社会システム科学に関しては1990年代に活動を始め、ネットワークオブエクセレンスの理念の下に、 世界各地の研究者と研究ネットワークを形成している。 現在この分野が世界的に勃興期を向かえる中で、教育研究上の様々な連携を国内外で連携を模索している。 2003年には米国(NAACSOS)、 ヨーロッパ(ESSA)でエージェントベースの社会シミュレーションの専門の国際学会が米欧でそれぞれ地域のアンブレラ学会として発足した。 それ呼応する形で日本を中心にアジア大平洋地域のエージェントベースの社会システム科学に関する国際学会(PAAA)が立ち上がった。 これら日米欧の社会シミュレーションに関する国際学会を連携する形で、 2年に一度の社会シミュレーションの国際会議WCSS(The First World Congress on Social Simulation(WCSS-06))が、 2004年に東京工業大学のエージェントベース社会システム科学のCOEなどのイニシアチブで日本で最初に行われた。

社会シミュレーションの枠組み作りとしては、2003年に東京大学医科学研究所清水教授と連係して、 エージェントベースシミュレーションのための専用言語(SOARS: Spot Oriented Agent Role Simulator)の初期版の開発に成功して、 SARSの感染シミュレーションの分析等を手掛けた。 この言語はエージェントベース社会システム科学のCOEプログラムの中で発展を遂げ、 現在様々な利用がなされ始めている。 SOARSは現在米国で使われ始めているアルゴンヌ国立研究所の開発したRepast等と異なる独自の設計思想を持つ言語で、 今後日本からの発展普及を計画している。 現在SOARSは、国立感染症研究所や慶応大学グローバルセキュリティセンタ等と連携し、 天然痘のバイオテロや、新型インフルエンザの感染対策のモデルを開発等にも用いられている。

これら理論や工学的な成果とは別に、社会アーキテクチャデザインの理念を実践すべく、 具体的な調査や現実の社会経済の問題へのコミットも多く行っており、旧通産相の経済理論研修講師や、 全国下請企業振興協会、中小企業総合研究機構、関西経済活性化委員会、産業技術総合研究所デジタルマイスタープロジェクト、 世界最速試作センター、東京大学医科学研究所医科学情報ネットワーク委員会、国民経済研究協会、大学評価学位授与機構,旧通産省の情報処理振興審議会、 NTTオープン・ラボ、関東経済産業局、 産業クラスター調査委員、内閣府統計委員会委員等の各種委員会での専門委員、 外部委員、主査などに就任し、様々な調査研究、政策提言等を行ってきた。 学会活動では現在社会経済システム学会、日本シミュレーション&ゲーミング学会、進化経済学会、 国際プログラム&プロジェクトマネージメント学会で理事を 科学基礎論学会で評議員を務めている。 2007年には、産官学の地域問題解決の組織として、諏訪工業集積研究センターの設立に協力し、その副会長も務めている。

学会理事等略歴

主な著書

  • 木嶋恭一, 出口弘編著, 『システム知の探求1?決定するシステム?』, 日科技連出版,1997
  • 新井潔、出口弘他著:『ゲーミングシミュレーション』, 日科技連出版, 1998
  • 出口弘, 『複雑系としての経済学』, 日科技連出版, 2000
  • 出口弘, 組織発行貨幣がデジタル経済で果たす役割, in 須藤修・出口弘編、『デジタル経済の社会編成原理』第4章, pp.124-153,NTT出版、2003
  • H. Deguchi , Economics as an Agent Based Complex System, Springer-Verlag, 2004

プロシーディング等

  • M. Ishinichi, H. Deguchi, and H. Kita: Study on a Dynamic Resource Allocation for Communication Network Based on a Market-based Model, Proceedings of the Second International Workshop on Agent-based Approaches in Economic and Social Complex Systems (AESCS'02), Springer-Verlag, 2003
  • H. Lee, and H. Deguchi , Dynamic Resource Allocation of Investment and Competitive Growth, Proceedings of the Second International Workshop on Agent-based Approaches in Economic and Social Complex Systems (AESCS'02), Springer-Verlag, 2003
  • H. Deguchi, Agent Based Approach for Social Complex Systems - Management of Constructed Social World- in Toru Ishida (Ed), Community Computing and Support Systems, LNCS 1519, Springer, pp.62-77, 1998

最近の論文

科学哲学/方法論/論理学 関連

  • 出口弘, 意味と情報の社会システム論試論, 社会経済システム学会誌, 第16号,pp.107-113,1997
  • 出口弘、システム方法論-エージェントベースアプローチによる社会経済システム論の再構成、社会・経済システム、Vol,23, 2002, pp.22-28
  • 出口弘, 小澤正直, 集合論的不確定指示子による理論間関係の論理分析, 科学基礎論研究、Vol.28, No.1, pp.23-29,2003
  • 出口弘, 社会科学における理念型とモデル, 科学基礎論研究,Vol.30, No.1, pp.23-29,2003
  • 出口弘、エージェントベース社会システム科学の方法論的基礎、The Journal of Science Policy and Research Management、Vol.21, No.2, pp.170-175, 2006

経営学/組織理論/中小企業論 関連
  • 出口弘, 主体を含む複雑系と経営学-エージェント指向アプローチ-、経営情報学会誌、Vol.7,No.3,,pp.186-190,1998
  • 出口弘, 組織理論におけるエージェントベースアプローチ, 組織科学, 第34巻2号、 pp.11-22, 2000
  • 出口弘, 工業集積上でのオープンものづくり-繰返し単品受注生産システムによる産業構造の創成, 組織科学, 第36巻2号、 pp.38-53, 2002
  • 李皓, 出口弘, ハイテク産業の技術競争と政策-エージェントベースシミュレーションによる分析-, 経営情報学会誌, Vol.12 No3, Dec. 2003, pp.95-108
  • 出口弘, 組織の失敗と評価のランドスケープ学習, 組織科学, 38巻2号, pp.29-39,2004
  • 出口弘、プラットフォーム財のロックインと技術革新、京都大学経済学会経済論論叢、Vol.175, No.3, pp.18-44, 2005
  • 李皓, 出口弘, ハイテク産業の企業戦略のエージェントベースシシミュレーション&ゲーミング --ヒューマンエージェントと人工知能エージェントが混在するハイブリッドシミュレーションモデル--、シミュレーション&ゲーミング, Vol.15, No.1, pp.1-12, 2005

社会経済システム理論/社会学/公共政策 関連
  • 出口弘, エージェントベース社会システム科学の数理的基礎 - 社会学習動学による規範ゲームの数理的基礎付け - , 理論と方法、数理社会学会、Vol.19, No.1, pp.67-86, 2004
  • 出口弘、知の公開圏と公共圏 -コミュニケーションのプラットフォームと意味形成の追跡可能性-、社会・経済システム、Vol,25, pp.41-51, 2004
  • 出口弘、榊俊吾, 松井啓之, 高島史郎:公的サービス領域での情報システム開発の問題ー社会的アーキテクチャデザインのためのシステム方法論ー, 国際プロジェクト・プログラムマネジメント学会誌, Vol.2, 2007
  • 出口弘, 国際公共財のグローバルマネージメント,国際公共経済研究,Vol.9.10,pp.110-119,1999

エージェントベースモデリング/シミュレーション関連
  • 出口弘, 多主体複雑系と間接制御, システム/制御/情報, Vol.43, No.5, pp.227-235,1999
  • 出口弘, 複雑性のシステム理論とエージェント指向アプローチ‐ マルチディシプリナリ領域での科学革命 ‐, 社会経済システム学会誌, 第19号, pp.69-78, 2000
  • M. Ishinishi, Y. Koyama, H. Deguchi and H. Kita, A Futures Market-based Model for Dynamic Network Resource Allocation , New Generation Computing, Vol. 23, No. 1, 2004
  • 出口弘、エージェントベース社会システム科学の創出、情報処理、Vol 46, No.5, pp.508-514, 2005
  • 田沼英樹、出口弘、エージェントベース社会シミュレーション言語SOARSの開発、電子情報通信学会論文誌D Vol.J90-D No.9 pp.2415-2422, 2007

近年の学会発表(一部)

  • 出口文佐栄,樋口理万子,山下賀正 ,小浦優佳子,米田吉位,出口弘: シャント縫縮術による 血流変化と心機能二報, 透析医学会総会, 2007
  • 出口弘、田沼英樹、金谷泰宏、齋藤智也、兼田敏之、小山友介、市川学, 天然痘バイオテロを事例としたSOARSによるシミュレーション疫学モデルの構築, 第66回日本公衆衛生学会総会, 2007

近年の招待講演

  • Invited Talk: Hiroshi Deguchi Title: "Agent Based Simulation for Complex Social Systems by SOARS -- Design, Simulation and Analysis of Massively Multi-Agent Social Systems" , CCMMS2007 in AAMAS2007, May 15, 2007, Hawaii Convention Center
  • 出口弘, SOARS による社会経済システムのエージェントベースモデリング, 電気学会電子・情報・システム部門大会 先端技術セミナー, 2007.9.5, 大阪府立大学学術交流会館 多目的ホール
  • Plenary Talk Hiroshi Deguchi, Systems Sciences Toward the New Liberal Arts for the Global Society of 21st Century The International Society for the Systems Sciences (ISSS) , 2007
  • Hiroshi Deguchi, Tabletop Exercises against Bioterrorism by Smallpox and Pandemic by new flu via Agent Based Social Simulation by SOARS - Toward Program & Project Management for Pandemic Protection -, International Conference on "Threats of the Global Terrorism and the Challenge of Counter-Terrorism", 社会技術研究開発センター, 2008年2月28日

社会的活動

  • 電子化に対応した経済社会統計のあり方研究会報告書,内閣府経済社会総合研究所,2007年3月,資料
  • 社会会計システム・オープン・コンソーシアム:資料1, 資料2
  • CABSSSシンポジウム 行政情報システムでの社会会計測定の多元的構成と行政サービス利用
    • 日 時: 2007年5月29日(火) 13:00~17:00
    • 会 場: 東京工業大学田町キャンパス キャンパスイノベーションセンター
    • 主 催: エージェントベース社会システム科学研究センター(東京工業大学)
    • 共 催: 内閣府経済社会総合研究所
  • 出口弘「バイオテロ・新興再興感染症対策のためのシミュレーションを用いた机上演習」、慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所、安全・安心サイエンス「感染症・バイオテロ勉強会」第12回勉強会 2008年2月23日
  • CABSSシンポジウム: 国民経済計算の新システムの設計
    • 日 時: 2008年3月5日(水) 10:00~17:30
    • 会 場: 東京工業大学大岡山キャンパス 本館3階「理学系第2会議室」
    • 主 催: エージェントベース社会システム科学研究センター(東京工業大学)
    • 共 催: 内閣府経済社会総合研究所

インタビュー記事等

早稲田塾webサイトにて、出口先生のインタビューが掲載されました。 是非、ご覧ください。
出口先生インタビュー(早稲田塾webサイト内の記事へ飛びます。)

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